スポーツ選手・関係者の方へ

スポーツ傷害にはスポーツ外傷とスポーツ障害があります。
スポーツ外傷は一回の外力で起こる怪我(骨折・捻挫・打撲など)です。
まずは応急処置(RICE)を行い、病院受診し、診断を受けたうえ、今後の治療方針や、行ってよいトレーニングについて相談する必要があります。

 

スポーツ障害は、使いすぎにより徐々に痛くなってきた慢性障害のことでジャンパー膝や疲労骨折などがあります。
練習後に痛い場合は、練習量を調整し、アイシングやその周辺のストレッチやセルフマッサージなど必要なコンディショニングで様子を見るのも良いと思います。練習中に痛む場合は痛みの出るスポーツ活動は中止して様子をみますが、4日しても痛みの続く場合は病院へ受診し、正確な診断を受け、適切な治療を行なう必要があります。

スポーツ外傷も障害も早期診断、早期治療、傷害の原因・要因を改善し、早期スポーツ復帰をめざすために、ただ休むのだけではなく、アスレティックリハビリテーションが必要です。

病院受診する際は、『どのような状態であるのか』、『どのくらいの治療期間が必要か』、『試合のスケジュール』も考慮した相談にのってもらえ、また『休む間どのようなコンディショニングやリハビリやトレーニングは出来るか』など、話のできるスポーツドクターに診てもらう事が一番理想です。

 

より高いレベルのパフォーマンスをめざすのであれば、コンディションを整え、充実した練習やトレーニングが行なえることが必要です。治療に専念しないといけない時期はしっかり専念して、中途半端にせず、早く良い状態でスポーツ復帰できるよう前向きに取り組みましょう。

 

これからは予防の時代とも言われます。スポーツ障害で休まないといけない事がないように、障害予防のコンディショニング(ストレッチ、筋持久力、コーディネーショントレーニングなど)にも、取り組んでいただければと思います。
また問題のあるときに相談できる医療機関を持つとよいと思います。

(理学療法士・日本体育協会公認アスレティックトレーナー:髙司博美)

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